Radiation Therapy
放射線治療科

診療科案内

放射線治療科

2011年9月より放射線治療を開始しました。放射線治療専門医が常勤で診療に従事しています。
主な施術内容:「画像誘導放射線治療」、「呼吸同期照射」、「強度変調放射線治療」、「定位放射線治療(ピンポイント照射)」など

診療内容・特色

放射線治療科

放射線治療科は放射線科専門医と放射線科医の常勤2名体制で診療に従事しています。当科では現在年間150症例、160部位ほどの放射線治療を行っていますが、疾患としては肺がん、乳がん、前立腺がんが多く、全体の約3分の2の症例数です。また痛みなどのつらい症状を緩和する緩和照射としては骨転移への照射が多く、全部位の35%くらいです。

高精度放射線治療としては強度変調放射線治療と定位放射線治療を行っております。強度変調放射線治療は前立腺がんや膵がんなど近くに放射線感受性の高い臓器が接している場合に有効で、当てたくない臓器の線量低減が可能です。定位放射線治療は小さながんに狙いを定めて放射線を集中させることにより短期間で治療が完了します。照射機器が高性能になったため可能となりました。ガンマナイフやサイバーナイフは定位放射線治療の専用機ですが、当院に設置されているリニアックは通常照射に加えて定位放射線治療もできるいわゆる汎用機になります。通常照射は一日一回2Gy(グレイ)程度の照射を25回から30回繰り返すことによって正常組織へのダメージは最小にしながら、がん組織をこわしてゆく照射方法で、放射線治療の長い経験を通じて採用されてきた古典的照射法です。それに対して定位放射線治療は狙った小さながんだけに照射する新しい照射法です。早期肺がん、初期の肺転移、椎体骨転移、オリゴ(少数)転移などに4回(4日間)程度のごく短期間で根治療法を行っています。図は早期肺がんへの定位放射線治療の照射計画です。肺腫瘤は4回の照射で消失しました。このような治療を当科でも数年前から積極的に行っています。これまでの緩和照射にかわって定位放射線治療による根治照射の適応となる場合も増えています。

今後は定位放射線治療へのさらなる保険適応の拡大が予想されています。当科もさらに新しい照射方法も取り入れて、今後とも患者さんに優しいがん治療に努めて参ります。

担当医師

放射線治療科医長
大塚 誠Otsuka Makoto
卒業大学
九州大学(昭和54年卒)
局員
米増 諒介Yonemasu Ryosuke
卒業大学
大分大学(令和3年卒)

医療機器の紹介

切らずに治すがん放射線治療

がん治療の3つの柱は、手術療法・抗がん剤による化学療法・放射線治療です。当院では、平成23年9月より“がん治療高機能病院”として放射線治療を行っております。放射線治療は、がんを切らずに治すため、臓器の機能や形態を保ことができます。そのため、治療後も治療前と変わらない生活を送ることが可能です。当院には放射線治療の専門医と放射線治療の専門放射線技師及び専門スタッフが在籍し、腫瘍のみに放射線を集中させることにより高い治療成績が得られる強度変調放射線治療や定位放射線治療などの高精度放射線治療も実施しております。最先端の放射線治療装置を備え、明るく充実した環境の下、放射線治療の専門スタッフが、がん治療に取り組んでいます。